2026年、福利厚生はどう変わる?選ばれる企業が始めている制度設計 ― 押さえておきたい5つのトレンド
- 友香 竹原
- 8 時間前
- 読了時間: 5分

福利厚生は「制度」から「設計」へ
2026年に向けて、福利厚生の位置づけは大きく変わりつつあります。
かつては「あったら嬉しい付加価値」として捉えられていた福利厚生ですが、いま企業に求められているのは、社員の生活や働き方を実質的に支える制度設計です。
物価高騰や賃上げ圧力が続く中、「給与を上げる」だけでは社員の負担を十分に軽減できないケースも増えています。
また、働き方の多様化により、従来型の福利厚生が“使われない制度”になってしまう課題も顕在化しています。
こうした背景を受けて、福利厚生は今、何を用意するかではなく、どう設計するかが問われるフェーズに入りました。
ここからは、2026年に向けて押さえておきたい「福利厚生の5つの実務トレンド」を整理します。
2026年に向けた福利厚生のトレンドは、大きく次の5つに整理できます。
実質手取りを上げる「第三の賃上げ」
使われない福利厚生問題
“努力不要の” 健康経営
「出社価値」を生み出す体験作り
企業文化の反映で採用強化
これらは単なる流行ではなく、
社員の生活や働き方を実質的に支えるための考え方として注目されています。
1. 社員の「実質手取り」を支える「第三の賃上げ」
近年、福利厚生は「第三の賃上げ」として注目されています。
賃上げを行っても、社会保険料や税負担の影響で、社員の手元に残る金額が思ったほど増えない状況が続いているためです。
こうした中で再評価されているのが、給与とは別の形で、生活コストを直接下げる福利厚生の役割です。
特に食事補助は、一定の条件を満たすことで非課税扱いとなり、企業・社員双方にとって効率的な支援策となります。
福利厚生を「コスト」ではなく、賃上げを補完する経営施策として捉え直す動きは、今後さらに広がっていくと考えられます。
▶︎ 「第三の賃上げ」についての詳細はこちら https://www.bondish.co.jp/post/third-wage-increase-benefits
2. 「使われない福利厚生」を生まない設計へ
福利厚生制度を見直す際、「制度はあるが、あまり使われていない」という声は少なくありません。
申請が必要、条件が複雑、利用シーンが限定されている——こうした“摩擦”がある制度は、内容が魅力的であっても、次第に使われなくなってしまいます。
2026年に重視されているのは、社員が意識せずに使えてしまう設計です。
特別な手続きを必要とせず、日常業務の延長線上で自然に利用できる福利厚生は、利用率が高く、投資対効果も見えやすい傾向があります。
福利厚生は「用意すること」よりも、社員に使われ続ける前提で設計されているかが重要になっています。
3. 「頑張らせない」健康経営の広がり
健康経営やウェルビーイングは、すでに多くの企業で取り組まれているテーマです。
一方で、人事・総務の現場では「参加する人が固定化してしまう」という課題も聞かれます。
そこで近年注目されているのが、個人の努力や意識に頼らないウェルビーイング施策です。
健康のために、社員に何かを“頑張らせる”のではなく、日々の食事やコミュニケーション、働く環境の中で、結果的に心身の健康が保たれる状態をつくる。
こうした“続いてしまう仕組み”が、新しいウェルビーイングの形として広がりつつあります。
▶ WELL認証取得を目指し、社員の健康につながるメニューや空間を提供する コスモエネルギーホールディングス株式会社様の事例
4. 「出社させる」から「出社したくなる」体験へ
出社回帰の流れが進む一方で、「出社すること自体が目的化している」という課題も見られます。
海外で話題になっている「コーヒーバッジング(※)」という言葉が示すように、出社日数や滞在時間を増やすだけでは、組織の活性化やコミュニケーション促進にはつながりません。
※コーヒーバッジングとは:米国の求人サイト「Owl Labs」が提唱した造語。「オフィスに出社した」という事実(バッジ)を作るためだけに、コーヒーを一杯飲む程度のわずかな時間だけ滞在して帰宅する行為を指す。会社側の「出社回帰」の方針に対する、従業員側の消極的な抵抗や妥協案として注目されている言葉。
2026年に向けて求められているのは、出社する意味が感じられる環境づくりです。
福利厚生は、その体験価値を支える重要な要素として、再び注目されています。
▶ 働き方の見直しから「出社が楽しみ」になるオフィス作りに取り組む LINE Digital Frontier株式会社様の事例
5. 採用に効く「企業文化としての福利厚生」
福利厚生は、採用活動においても重要な情報の一つです。
なぜなら、福利厚生には「この会社が何を大切にしているか」が最も分かりやすく表れるからです。
他社と同じ制度を揃えることよりも、自社の価値観や働き方が自然ににじみ出ているか。
その視点で設計された福利厚生は、候補者にとって強いメッセージとなります。
2026年に向けて、福利厚生は「条件」ではなく「文化」を伝える手段としての役割も強めています。
▶ 「コーヒー1日1杯無料」施策で社内コミュニケーションが活性化した 株式会社NTTデータの事例
まとめ:福利厚生トレンドは「判断の軸」になる
福利厚生をめぐるトレンドは、毎年更新されていきます。
しかし、すべてを取り入れる必要はありません。
大切なのは、
社員の日常に合っているか
自社の課題とつながっているか
会社としての姿勢が反映されているか
トレンドは「正解」ではなく、制度設計を考えるための判断軸です。
2026年、福利厚生を“制度の寄せ集め”ではなく、設計として見直す企業が、少しずつ増えています。
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